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有人宇宙船・神舟6号打上げ! [宇宙村]

先日の10月11日午前10:00(日本時間)、内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センター(JSLC)から中国の有人宇宙船・神舟6号が打上げられました。同宇宙船シリーズの過去の打上げ実績は下記の通りです。

  • 神舟1号(1999年11月)~4号(2002年12月):無人テスト飛行
  • 神舟5号(2003年10月):中国初の有人飛行(旧ソ連、米国に続く世界3番目)
      乗員数 1名、飛行時間 21時間
  • 神舟6号(2005年10月):2回目の有人飛行
      乗員数 2名、飛行時間 5日間(予定)


[打上げロケット] 

神舟シリーズの打上げには、長征2号F型ロケット(CZ-2F:Chang Zheng Erhao F、 英語表記ではLM-2F:Long March-2F )が使用されています。中国長城工業総公司(CGWIC)Encyclopedia Astronautica(注:ポップアップウィンドウが出る場合があります)のサイトによると、このLM-2Fは商業打上げ用ロケットLM-2Eの有人仕様型で、「予備系統の追加」「宇宙船フェアリングと非常脱出塔を支えるための上段ロケット強化」といった改良が行なわれた模様です。

2段式のLM-2Fは、各段とも酸化剤:四酸化二窒素(N2O4)と推進剤:非対称ジメチルヒドラジン(UDMH)を組み合わせた液体エンジンを使用しています。UDMHは毒性が強く(発ガン性あり)、最近開発されたロケットではあまり使われません。とはいえ、酸化剤と推進剤を混ぜただけで自己着火する、ミサイルなどで実績のある燃料方式です。


[有人宇宙船・神舟]

この有人宇宙船・神舟は、ロシアの有人宇宙船・ソユーズと似通った形状をしています。実際、過去に中国はロシアから有人衛星の技術供与を受けましたが、Encyclopedia Astronauticaのサイトなどでは、「再突入カプセル部分はコンセプト的にソユーズをベースにしているが、コピーではない」としています。

ところで、神舟やソユーズでは、図-1の様に「3モジュール」方式の宇宙船構成を採用しています。この構成の場合、最も高い信頼性が要求される「再突入モジュール」をコンパクト化できます。また、神舟では「軌道モジュール」が特徴的で、乗員が地球帰還後も、軌道上に残って無人活動ができる様に作られています。


(c)Blizado
(図-1)神舟やソユーズ宇宙船が採用する3モジュール方式の概念図
・地球帰還時は各モジュールが分離、乗員を乗せた再突入カプセルのみパラシュート回収。


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